「個のクリエイターをエンパワーメントする。」をビジョンに掲げ、クリエイター向けのポートフォリオプラットフォーム『foriio』を提供する株式会社1ne studioには、個性豊かなメンバーが集い、クリエイターがより活躍出来る世の中になるよう日々邁進しています。クリエイティブに魅了されたメンバーで構成されたforiioのチーム。この連載では、多様なバックグラウンドを持ったforiioのチームメンバーをご紹介します。

記念すべき第1回目となる今回は、株式会社1ne studioのCEOであり、foriioのFounder、山田寛仁(Yamada Hirohito)。10年間クリエイティブ業界でアートディレクター・デザイナーとして働いていた経験をもとに、クリエイターがより働きやすく活躍出来る環境を作りたいという思いで『foriio』を立ち上げたという山田に、事業に乗せる熱い思いを聞いた。

––誰でも簡単にポートフォリオを作れる、ポートフォリオサービス『foriio』を立ち上げた経緯はブログにしてて、クリエイター業界に関わる多くの人の共感を呼びましたよね。( クリエイティブ業界に恩返しがしたい 〜foriio β版リリースに寄せて〜  )

実際にすべてのクリエイターがポートフォリオを簡単に作ることが出来て持てるようになったら、どうクリエイティブ業界は変わっていくと思いますか?

僕はポートフォリオは、「クリエイターにとってのパスポート」だと思っているんですよ。それが自分の証明になって、どこにでも行ける。つまり、ポートフォリオさえあれば、世界中誰とでも仕事が出来るということなんです。foriioは将来的に、朝起きたら地球の裏側からオファーが届いている、というようなグローバルに仕事が行き来するプラットフォームにしたいと思っています。それがクリエイターの未来を広げると思うから。東京の浅草橋のオフィスで小さく始めて、今はやっと日本でリリース出来たようなところですが、日本においても同じことで。つまり、クリエイターの選択肢を増やしたいと思っているんです。

––クリエイターの選択肢を増やす、とは?

例えば、過労死や自殺、搾取問題があったりしてクリエイティブ業界の闇が明るみになって改革が行われても、トップダウンだとクリエイターの現場まではなかなか変わらない。クリエイターの現状は全然良くなっていないんですよ。「好きなことを仕事にしているんだから」と、365日24時間働いていることが当たり前だと思われているし、理不尽な人間関係も本当に多い。

でも、僕自身がフリーランスとして働いていた時に対等に扱ってくれる良いクライアントやプロジェクトに出会えたことが、僕のクリエイター人生を良い方向に引き上げてくれた。その時に、良いクライアントやパートナーに出会えること、クライアントを選べるようになること、合わない環境からいつでも逃げられるオプションを持っておけることが大切なんだって気付いたんです。だからこそ、選択肢を多く持つことが、クリエイターとして良い状態で幸せに働くために必要だと思っています。

––クリエイターもクライアントも本当は互いに必要とし合っていて対等なはずなのに、なかなか優劣関係がつきやすいクリエイティブ業界の悪しき体質がありますよね。

そうなんですよね。ただ、僕が目指しているのは「クリエイティブ業界をガシガシ変えていくぞ!」というよりも、ひとりひとりのクリエイターの世界を広げていくイメージ。それぞれ素晴らしいクリエイティブを作るクリエイターが限られた場所で、ましてや辛い環境下でしか能力を発揮できないのはすごくもったいないと思っていて。もっと自由に動ける範囲を広げることが出来たら、もっともっと輝けるんじゃないかなって思うんですよね。ソーシャルメディアってそれを開放したと思うから、僕すごく好きなんですよ。foriioもゆくゆくはそうゆう個人をエンパワーメントするサービスのひとつになって、結果的にクリエイティブ業界が変わっていく仕組みになるといいなって思ってます。

––なるほど、クリエイターの出会う機会を整えていきたいってことなんですね。それでもスタートアップとして事業を始めるのは勇気もあったと思うのですが、何か大きなきっかけってあったんですか?

僕、性格的には自分から行動を起こして新しいことを始めるようなタイプじゃないんですよね。どちらかというと内気だし…(笑)完全にアダプトするタイプの人間だと思います。

ただ、学生の頃5年間ニュージーランドに住んでいたことがあるんですけど、日本で普通に生活してたところにポンッと海外に送り出されて。そこでもアダプトする性質が役立って、新しい価値観を受け入れて自分の視野を広げることが出来たんですよね。

僕はたまたまそうゆう環境の変化があって、世界は広いということを経験として知ることが出来た。人って自分が知らないことは想像することができない。想像ができないと、違う世界があるということを考えることが出来ないと思う。だからこそ、foriioはその想像をプラットフォームとして具現化して世界を見せたいんです。すべてのクリエイターに。自分の想像できる世界が広がれば、選択も働き方も変わっていくはずだと思ってて。これって、今時代がどんどん進んでいろんなサービスやプロダクトが個人に最適化していることにすごく沿ってて、クリエイティブ業界にもあるべきものだと思うんです。でも無いから、僕が作ろう、って思いましたね。

あと、2011年の東日本大震災の経験もすごく大きかった。明日何が起きるかわからない、だから意味のあることをやるべきだと強く思ったんです。ずっと身を置いてきたクリエイティブ業界には情もあるし、大切な仲間もたくさんいる場所。ハードで昔からのしきたりや上下関係があるからこそ、日々のワークに追われて愚痴で1日が終わる人が多いのを見てきた。でもみんな、つくることが好きなんですよね。だからどんなにハードでも唇を噛んで続けてる。そんな彼らの気持ちがわかるからこそ、彼らの環境は僕が変える、と思って始めました。

––foriioのエンジニアチームは様々な国から集まった多国籍メンバーで構成されていると思うのですが、それは今の「クリエイターの可能性を広げるために、まず見えている世界を広げる」っていうことに関係していたりするんですか?

そうですね、開発メンバーはそれぞれブラジル、マレーシア、アメリカ出身で、アメリカ出身のジャクソンは今韓国にいたりして完全にグローバルチームです。生まれ育った場所も経歴違うから前提的に価値観も違っていて、様々な意見が出ることは、サービスの開発にとってもすごく良いと思っています。クリエイティブに関わるforiioだからこそ、グローバルな視点で開発できることに価値があると思っています。

それと、僕たちのチームはすごくフラットなのが良いところで。目的のために素直に意見が交換できるんですよね。みんな言いたいことは口に出して言うし、課題に対して率直に話し合えるから議論の後、わだかまりが残るようなことも無い。だからチームの雰囲気もすごく良いし、それがサービスの開発にも生かされていると思う。アカウントやPRなどほかの部門も含め、グローバルチームは今後も続けていくつもりです。

––最後に。『foriio』は単なるポートフォリオ作成サービスではなくて、クリエイターの可能性を最適化するプラットフォームになっていくのかなあ、と思うのですが、今後の展開を教えてください。

そうですね、今までお話してきたように、ポートフォリオ簡単作成サービス『foriio』は、クリエイターが働きやすく活躍できる未来を作る第一歩。企業ビジョンに掲げている「個のクリエイターをエンパワーメントする。」ために必要なツールは、出来るだけすべて整えていきたいと思っています。

すべてのクリエイターが、自分らしく世界中と仕事が出来る。そんなクリエイターが輝ける機会をひとつでも多く作るプラットフォームサービスとして邁進していきます。

Hirohito Yamada(山田寛仁)
CEO, Founder
1988年秋田県生まれ。高卒。中高をNZで過ごした後、帰国しデザインをデジタルハリウッドで学ぶ。アートディレクター・デザイナーとして、制作会社、代理店で勤務した後、スタディプラスの立ち上げ、株式会社byus&co共同創業、フリーランスを経て起業。2018年7月、“すべてのクリエイターにポートフォリオを”をコンセプトにしたクリエイター向けポートフォリオ簡単作成サービス「foriio」提供開始。クリエイターが正しく評価され活躍できるインフラ作りを行う。